AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

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zoom RSS 続・テッペン越えた

<<   作成日時 : 2006/04/21 04:26   >>

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またテッペン越えた。完全な想定外で、零時を回った。
こういうこともある。続いてしまうことも、たまにある。
今日の送りはプロデューサー氏の車だった。返って快適だった。

監督が三本目。本番にこだわるメーカーだった。
レイプ物。ドキュメントタッチの輪姦プレイだった。
所謂ハメ男(Aクラスの男優)氏はすんなりイった。貫禄で顔シャした。
その後が悲惨だった。汁男諸氏がまったく立たなかった。最初の挿入さえキチンと撮れたらどうにでもなったのに、それすら誰も出来なかった。
怒る監督。疲れる女優。しごき続ける男たち。
延々の立ち待ちだった。二時間以上のロスタイムとなった。
それから僕の言葉嬲りコーナー。
見事に日付けを越えた。プロデューサー氏が、自ら運転して約三十分、真夜中の街を送り届けてくれた。

終電ギリギリで終わるくらいなら、こういうケースの方がもちろん有り難い。
思いもかけぬ深夜のドライブ。いい年して免許も持たぬ身としては、つかの間の至福となる。
もっとも逆に始発はおろか、ほぼ正午にまでさしかかってしまわれると、やはり相当まいる。
「ジーザス栗と栗鼠スーパースター」シリーズ(88年〜 V&Rプランニング)。
何せスタートが夕方からだ。それから六、七コーナー・・・確信犯的な、完徹組だ。
単体女優を極限までグロッキーにさせてしまおう、というのがコンセプトなのだから当然のスケジュールだが、各コーナー担当の男優陣は無論、マチマチの御帰還。
終電間際、タクシー券発行、そのままお泊まり、始発寸前・・・。
僕はほとんどがラストの係りだった。オープニングのフェラ十人抜きを終えると完璧に暇だったから、一端帰宅して出直すことも何度かあった。
しかし、後々よりハードな女優への追い込みを期待されるようになるとオチオチ帰ってもいられなくなった。
徹夜で見た。一晩中撮影を眺めていた。一人の女優の奮闘ぶりを飽きるほど凝視していた。
そこまですることはなかったケースも少なくない。これは僕のこだわりだ。偏屈で、一人よがりな男優魂だ。
かくして何度もスタジオで夜明かしした。自分の意志でテッペンを越えた。
結果、タクシー代は出ない。ドライブも楽しめない。一晩分のギャラなんて、もちろん請求しない。
それでもよかったのだ。僕はAV現場でこそ、生を確かめたかったのだ。

三日撮りですべてテッペン越えした現場もある。ドラマ物だからこその結果だが、これも状況によって感慨は変わってくる。
三日間完全ロケなら安心して任せられる。つまり多少の移動はあれど三日間必ず泊まるところが用意されている、遠出の撮影などなら逆に帰りも寝床も気にせず思いっきり男優ハイになれる。
困るのは中途半端に帰らなくてはならない場合だ。あるいはオール予定外で、結果三日徹夜になっちまう場合だ。
移動は都内のみ。当然、出番がなければそこにいる用もない。車に乗れなくなったり、スタジオが狭かったり、とにかく帰らざるをえなくなると、また翌日改めて現場に向かうのがどうにもカッタルくなって仕方がない。
撮影が押しまくってとうとう一日も帰れなかったってのも悲惨だ。着替えその他を用意していないのだから、そして睡眠時間は削りに削られるのだから、日を追うごとに苦行と化していくのだ。
しかもほんの三十分もあれば帰宅出来る範囲での、恨めしき都内撮影。
わずか一日、たかが二晩、ほんの三日間・・・これだけで地獄を感じてしまう僕は、大都会の生んだ虚弱児だ。逞しきホームレスなど夢のまた夢の、青びょうたんだ。
テッペンとはよくぞ言った。
僕みたいな吹けは飛ぶような虫ケラには、遥かに高い、現実の巨壁なんだ。

テッペン越えに関して、一番嫌な思い出は、撮影そのものについてではない。
ある現場でまた撮影が押して日にちが変わった。四時過ぎくらいに出番が終了した。
ギャラを受け取った僕にプロデューサー氏が言ってくれた。タクシー代出しますよ。
僕はごく当たり前にお礼を言った。
するとその時、一人の男が突然口を開いた。控え室の隅で、それまでひたすら黙りこくったまま、うずくまっていた特殊系汁男優。彼はいきなりこんなことを誰にともなく言ってのけた。
「でも、もう少ししたら始発が動きだすから・・・」
何だ、コイツは?と思った。関係ないだろ、余計なお世話だ、とすぐに腹が立ってきた。
プロデューサー氏はもちろんちゃんとタクシー代をくれたが、僕の気分はすぐれなかった。
何だ、アイツは?何のつもりだ?何サマを気取ったんだ?
以来、僕はその男優を秘かにNGにした。その後もあちこちで嫌というほど共演させられたが、一切口はきかず、徹底して無視した。
どういう世界にも、どんな人間だっている。
徹夜なんてするものではないのだ。
人間は眠る時間を忘れては、それだけで過ちなのだ。



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