AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

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zoom RSS 誰からも必要とされていない

<<   作成日時 : 2005/10/15 21:20   >>

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ひどい現場だった。思い出したくもない。それでも書くのは、自虐なのかヤケなのか。
それとも書く事がもう無いのか。どうでもいい。

急な電話だった。その監督とは三度め。
妙な人だった。初めて会った時、丁度ハメ撮りを終えたところだった。スタジオの一番広いフロアに鞄を置いたばかりの僕の前に、カメラ片手に全裸で現れた。仕事中なのだから仕方ない、最初は気にしなかった。
ところがそれからも延々裸のままなのだ。タオル一枚腰に巻くことなく、スッポンポンで椅子に座り、苦笑いひとつ浮かべず、打ち合わせを始めるのだ。
落ち着いているというより、なんとも無愛想な表情でしゃべってくる。醜悪極まりないフリチン姿で。
ぞっとした。話の中身より、グロテスクな肉片が目障りで仕方なかった。初対面なのにそのおぞましい対応にたちまちウンザリした。
当然だろう。まして、そのケはないのだし・・・二丁目にでも行ってくれ。
しかしとうとう話が終わるまでそのまんまだった。女優がシャワー室を出てからもまだ、しばらくその格好でウロウロしていた。
一体、どういう神経なんだ。
僕はいきなりの反吐の気分に、すっかり頭をかかえていた。

仕事自体はソフトSMのミニコーナーで、割と楽しくやれた。女優はいずれも素直なマゾッ気を持ったいい子で、発射もスンナリいけた。
この二回の現場だけだったら、まあ監督の変人ぶりを除けば、忌まわしい想い出にはならなかったろう。
それが一本の急ぎの電話ですべて狂った。
明日空いてますか?集合は九時。
前二回が夕方からの短時間仕事だったので嫌な予感はした。
すると見事に、たった一人で3コーナーが待っていた。
そして、だ。女優が最悪だった。しょっぱなから、こちらの挨拶にも、「誰?男優?」ときたもんだ。それからずっと、女王気取りのスカシッぱなし。
いきなりレイプシーンで泣かされたものでますます毛嫌いモードになった。話しかけてもてんで目も合わせない。そのくせ若いスチルカメラマンや男性のメイク氏にはこれ見よがしにベタベタ、デレデレ。
ワガママ女が現場の誰かに甘えまくって特定の味方を作り、自分に優位な立場をこしらえる、というパターンはたまにあるが、まさにその典型。
ピッタリくっ付いて弁当を食い、ひと休みとなれば膝枕でスヤスヤ。向こうがセッティング等の仕事をしているのもお構い無しにタメ口でしゃべりちらし、出番の声がかかってもギリギリまでゴロニャーンとまとわりついて離れない。
渋々僕の側に来た時の、あからさまにシラケきった仏頂面!
こんな性悪女とよりにもよって三回も、朝から晩まで絡みとは・・・。
まったく地獄だった。とことん悪夢だった。
監督は当たり前に最初のレイブでイラマチオ発射させる。口内なのだから疑似で問題なかろうに、現場の雰囲気をまるで感知していない。
こんなオンナで二発も出るか!
続くノーマルファックは案の定、立ち待ちだらけのまったりタイム。
もちろん女はかったるそうに、ふて腐れるばかりで、僕の方に向かい合う素振りも見せない。
何?コイツ。ダセーっの・・・。と、完璧無視の拒絶構え。
僕だってもう知ったことではなかった。
一応努力の姿勢は見せてはいたものの、ハナッから気合度ゼロ。
どうせダメなんだから、時間の無駄なんだから、と心で恨めしくブックサ言いながら、こちらも全裸でシラケまくるのみ。
そのくせこの一応は中堅の企画モデル、次の監督とのハメ撮りではピーチクパーチク、ちゃんとお仕事こなしてみせてたようなのだから、ますますもってムカツクばかり。
まだ帰れねぇのか。いつまであんな最低女のヨガリを聞かされるのか、と心底凹み尽くすのみの、みじめで長ーい待たされ時間。
終わってみればまたも汚い裸体であっちブラブラこっちマラマラ、終始変わらぬ膨れっ面のオヤジ監督。
まったくなんてとこに来ちまったのか。何の因果でこんな目に合わされるのか。

もっとも、至上最低はいよいよのラストに待ち構えていた。
恒例のソフトSM。だが、すっかり不機嫌モードの女はいきなり「アンタ、縛りの資格かなんか持ってんの?」と無礼な言いぐさ。
そんなものあるか?イヤならSMなんか受けるな。ギャラ目当てにホイホイ許してるだけのヤリマン業突く張りのくせしやがって・・・。
もうまるで噛み合うわけがなかった。ちょっと縛ればアサコ痛いの、ココがきついののオンパレード。カメラマン氏が手伝ってきてやっと収まってみせたものの、マゾのカケラもないヤンキー嘘ん子奴隷。
蝋燭熱い、鞭は痛い。それは当たり前としても、その反応たるや、終始このヘタクソ!触んなよテメェ、のケンカ腰。
前二作では、プレイだけで半ばイかせた俺に向かって・・・SMが一番印象に残ったと某カリスマ女優をすっかり喜ばせたこの俺を・・・・。
ああ、あの子達なら・・あの子達と丸一日一緒にいられたのなら・・二回もセックス出来たのなら・・・ツいてない・・・どこまでもツいていない・・・こんなアバズレ・・・。

締めがどんなだったかなんて、もう覚えていない。思い出したくもない。
とにかく僕はさっさとギャラをもらってスタジオを出た。今日一日の慰謝料代わりとばかりに、ふんだくって一人飛び出した。終電間近なのに駅までやたら遠い距離にまた唸りちらしながら、逃げるように、あえぐように走って行った。
あんな所に一分だっていたくない。あそこは僕にとってまさに墓場だ。いればいるほど腐っていきそうな、膿の溜まり場だ。
仕方ないさ。
僕はいなくなればいいんだ。
あんな場所、誰からも僕は必要とされていないのだ。

どうしてあんな現場のことを書く気になど、なったのか。
忘れてしまいたい、と同時に、僕の心に宿る暗いアイロニー。
あの場所だけじゃない。僕は誰からも必要とされていない。今さら、のことじゃないか。
どうせ・・どうせ・・・こういう気分で人はクスリやら犯罪やらに手を染めるのか。どうせ誰からも知ったこっちゃないのだから、何をしようが、どこへ転げ落ちようが・・・。
しかし今の僕にはそういう意欲?さえ湧いてこない。
あのスタジオから必死で逃げたように、あとはどうなろうと、と走り続けたように、僕はたった一つのことだけで精一杯だった。
逃げ込むこと、ひとりの部屋へ一時でも早く帰り着くこと。
帰りたい、早く帰りたい。
まるで餓鬼だ。飢えてくたびれ果てた、弱過ぎる鬼だ。
鬼はもうそれ以上、堕ちようがない。どこにいようが、毎日が・・・腐ってる。

誰からも必要とされていない日記。そこに綴られる僕だけの人生。
これしかない。生きてる限り、書けることは無限にある。
どうでもいいから、永遠の不要だから、いくらでも書いていくことが出来る。
毎日が・・・無だ。







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