AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

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zoom RSS テッペン越えた

<<   作成日時 : 2006/04/03 19:04   >>

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てっぺん越えた。久々に零時を回った。
撮影のことである。終了午前四時。日の出にはまだ少しだけ、時間があった。

撮影が翌日になっても終わらないことを業界用語で、テッペンコエタ、と言う。
映画やテレビのみならず、AVと言えど、いやAVならばこそ、充分有り得る不測の事態。
セッティング待ち、立ち待ち、女優待ち、スケジュールミス・・・。
だが、予定表に終了午後十一時とあって結果的に回ってしまうのならともかく、時には確信犯ばりの軽やかさで零時を越えてしまう現場もたまにある。
昨日がそう。鮮やかなばかりの徹夜上等の現場エネルギーに、脱帽させられるのも、昨日みたいな現場が、そう。

同じテッペン越えの長時間撮影なら、延々の出番待ち放置プレイよりは、昨日くらいの半出ずっぱり二十四時間奴隷プレイの方が、適度に気が張りっぱなしで返って心地よい。
ダンスシーンに格闘シーンと、サービスカットが一通り済めば、後は絶えざる性感拷問メニュー、実に七パターン。
開始がお昼過ぎである。屋上でのアクションシーンが終わったのが、夕方である(イヤミなばかりのタイミングで、商店街のノー天気アナウンスが高らかに同時録音妨害!)。
これでテッペンまで行かなかったら早撮り名人渡辺邦男だろう(という名の量産監督が昔いたのだ、代表作は「エノケンのホームラン王」昭和二十三年、川上哲治も出演!)。
当然の如く、自然主義の如く、揺るぎも迷いもなしの零時通過、二時も回って、朝刊そろそろ(実際ウチには午前三時半頃、朝刊が届く!いささか不気味だが・・)。
監督はもちろん泰然自若。スタッフも無論、時よ止まれ、君は美しい(と言うオリンピック映画もあったが)。
人間何かしていれば、体も心も常時活性化しているもの、ランナーズハイか、クリエーターズ集団ハイか。
どうせ健康生活?無視のゴリ押し撮影ならば、開き直ってのハイテンション現場、これに限る。
ワンプレイ終了ごとにメイク直しとセッティング変え(つまり拷問器具の交換?!)、こちとらだって多少のお着替え(寒がりの汗っかきときては・・)、広いスタジオ、暇こいてる奴なんて一人もなしの、駆け巡り放題・・・。
こういう進行なら中年男優でも気分は萎えない。早寝早起きの死に損ないでも、睡魔はイナして、オールナイト折檻ボイスに無念無想。
一番ラクしてたくせに・・・かもしれない。
ただもうウダウダネチネチ、キモくヤらしく女優にまとわりついてたくせに・・・それが仕事。
とにかく僕の出番は三時半頃終わった。そして翌日・・つうか本日の集合は(二日撮り作品なのだ)午前十一時、・・・?
このままスタジオに泊まりたい。拷問ベッドでいいから、ローション、マン汁、潮吹き、ザーメン、お小水・・・何まみれの跡でもいいから、そこでゴロンと眠りたい。
毎度テッペン越えの連日撮影の時はいつもそう思うのだ。試したことなど、一度もありゃしないのだ。

ところでこういう場合、帰りの足はどうなるのか、というと都内ならば大抵は領収書払いのタクシー代支給だ。
もっともこれが大量キャスト物になると、少々雲行きが怪しくなることもあって・・・。
僕はそういう被害に合ったことは長い山あり谷ありの男優稼業、幸いまるで無しなのだが、ある汁男氏の悲惨な弁。
真夜中に出番終了。と、監督トコトコ近づいてきて彼にひと缶のコーヒーを手渡しボソッと一言。
「君はまあ、公園のベンチあたりでこれでも飲んで、夜明かししてくれよ」
「・・・・」
その監督は売れない俳優出身である。AV男優として業界入りした人である。俺は四十歳まで食えなかった(にしては立派な中年太り体型だが)、でも今では女房子供を養ってる偉大なチ●ポだぁー!が口癖の、エネルギッシュなオッさんである。
彼はピンク映画に出ていた頃、何度もギャラを貰えなかった。そんな監督達を最低野郎と雑誌で罵った。
その彼が、今は缶コーヒーひとつで売れない男優を見棄てて顧みない。
私はシャワーのないような所では絡みは撮りません。AV業界はもっと衛生面に気を配ってほしいですね、と言う。ある女優の弁。
「ゴム本番って聞いてたのに、ナマでハメようとするから、ゴム付けて下さいって言ったの。そしたら・・・しょーがねぇなぁ、付けてやるよって、ジロリと睨まれて・・・」
別の女優の弁。
「まさか本当に中出しされるなんて思わなくて・・・」
エイズが騒がれる以前の、まだオール生本番の時代である。しかし中出しなんて、もちろん究極の御法度、性病検査なんて夢のまた夢・・・。
公私混同は絶対わきまえるべきです。
「妾になれ、とかしつこく迫られてさ・・・」
一時間も遅刻してきやがった今日の女優、よーし、極上のセクハラ攻撃をお見舞いしてやる!・・と、これは御本人の書いたこと・・・。
カネは人間を変える。出世は人間をイカれさせる。
いや、むしろその人間の本性を暴くと言うべきか。成功に浮かれている時こそ、地位やカネでは化け切れない、醜悪なる個人のハラワタが、白日に晒される、という有り様なのか。

テッペンを越えてもいい。素晴らしい作品と出会いたい。
されど下劣な人間とは、夜を徹して生き抜く価値もない。
優れた作品とはテッペンを越えるほど粘ったから、出来上がるものではない。
人としての心が繋がった上での結果なのだ。大きなカネではなく、小さな金の気配りから産まれてくるものなのだ。
二十四時間働けるから偉いのではない。
人間の眠さ、寒さ、貧しさ、悲しさ・・・それをどこまでも忘れないか、だ。
逞しさが、驕慢さに寝返っては、話にならないのだ。

とは言え、オヤジの身に二時過ぎ三時過ぎは、やはり正直キツカッた。
情けなき言葉嬲りに失速してやしなかったかと、寝惚けマナコのグーたれタクシー、御帰還クルマ。(領収千三百円なり)
反省しきりで、翌朝は六時半に自動覚醒!
大バチ当たりの時差ボケ懺悔で、再出勤と相成った次第である。








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