AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

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zoom RSS 憎悪しかない

<<   作成日時 : 2005/10/28 22:09   >>

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またやってしまった。
いや、またではない。滅多にない。
それなのにもううんざりするほど繰り返されてきたようなこの気分はなんだ?
女優をいじめた。しかし芝居じゃない。本気でいじめた。心から憎んだ。
イジメでもないかもしれない。楽しさなどカケラもなかった。興奮からも果てしなく遠かった。
全くの憎悪。本物の怒りに駆られ、ただただ責めた。許せなくて頭にきて、怒鳴りつけるしかなかった。
こんなのプレイじゃない。仕事であるはずがない。

大したシーンではなかった。変態紳士がメイドに色々ポーズをつけたり、少し踊らせてみたりして、楽しむだけのフェチっぽい前戯コーナーだった。
メイド役は無名の企画女優。童顔だが、すでに二十代半ばとか。小柄でややポッチャリ気味の色白ボディ。
笑顔を絶やさない愛想のいい子だった。何か言うとすぐ笑う愛くるしい子だった。レイプもSMも出演済みで、緊張感の代わりに、子供のようなワクワク感をふりまいていた。
できれば恥ずかしがって涙目になって、という監督の注文にもキャッキャッ笑ってこたえる無邪気さだった。
僕はその軽さと甘さに多少の不安はあったものの、意地悪な御主人様っぽい言葉責めで充分のようだったから、なんとかなる、とタカをくくっていた。
言葉で泣かせるのは無理としても、ならイラマチオでそこそこいけるだろう。
僕も軽く考えていた。自分の本性を甘く見すぎていた。

怒りはすぐに襲ってきた。
グラビア風のHなポーズをまず立ったままとらせようとあれこれ指示を出したのだが、これがまったく通じない。
とにかくこの子は、とんでもなくカンが悪い。
一二度見本を軽く見せても、ほとんど忘れてしまう。右も左もいくら言ってもわからない。いくら「右!右足」と言っても右右と口にするだけでちっともどちらも動かさない。引けと言っては出してしまうし、回れと言うと逆にしか行かないし。重心を後ろへ、と言えば言うほど前足に体重をかけるわ、横向き斜め向きとしつこく注意してもすぐ真正面をドテッと向いてしまうわ。
さらに動きが硬い。ガチガチのロボット状態で自然な柔らかさを含んだ動きがまるで出来ない。膝を柔らかくと言っても歩幅ばかりとってるから全然上下しない。自分で自分が支えられない。体勢に合わせて必要な歩幅を自然にとらないから、すぐヨタヨタする。体をひねらそうにもバランスがとれてないからちゃんと立っていられない。
なのに手首を変に曲げたリ、肘をかたくなに伸ばしっぱなしにしてたり、強情なほどの動きのクセがあって、その都度の対応が出来ない。
ざっと教えてあとは好きに動かせようとしても、どうでもいいとこばかり何が何でも守ろうとするから、どうにもぎごちない。
あげく、はい始めと声をかけてもグズグズグズグズして一向動きださない。
いくら指定しても覚えきれないから、好きにしろと言うと自分の体をてんでコントロール出来ず、やっと最低のことはこなせるようになったかと思うと、恐いのか何なのか自分からいつまでも動こうとしない。
とにかくやることなすことにムカつかせられるのだ。まるでワザとイライラさせてるようなしつこい鈍さに、心底腹を立ててしまったのだ。
そのくせ嫌みなほどの従順さ、おとなしいばかりの無垢な態度。
だが、しょせん健気にも素直さにもほど遠い。
話にならないトロさ、救いようのない鈍感さ。
いくら頑張っているつもりでも限度がある。一生懸命にも最低限のレベルはある。
どうしてこれくらいのことが出来ないのか、わからないのか、覚えられないのか。
自分の体をなぜ自分でスムーズに動かせないのか。
運動神経以前だ。ただのアホにしか見えないのだ。
たかがこれくらい出来ないなんて、馬鹿にしてるんだ。ふざけてるんだ。
監督はカットをまったくかけない。結果的には、リアルで陰質ないじめシーンに仕上がったらしい。
こちとらはそれどころじゃなかった。あまりのバカ負けに、返って女優が逆ギレしないかと不安なくらいだった。つまり全部芝居だ。俺に癇癪を起こさせるためにわざとヘタを通してるんだ。からかってるんだ。ナメきってるんだ。
だから、あまりにののしられてプッツンいくかもしれないんだ。
実際、僕はもう叩いていた。動かない足を。伸びない手を乱暴に引っ張っていた。反対に回ろうとする腰を力任せにつかんでいた。邪険に扱っていた。憤慨を無遠慮にぶつけていた。プレイではなかった。シゴキにもならなかった。
怒っていたのだ。ノロマな小娘に、本当にイラつくまま鬱憤を叩き付けていたのだ。冗談ではなくマジだったのだ。
彼女はいつそれに気がつくか。いつ感じ取って監督へ助けを求めるか。僕へお返しの怒りをぶつけ返すか。
しかし何も変わらなかった。僕はキレッぱなしで、罵倒し続け、彼女はひたすらヘタクソ極まる踊りを命じられるままニワトリのように繰り返していた。
どちらも奴隷だった。トンマな役回りに必死で従ってるAVの白痴だった。

僕の言葉嬲りはいつも本気だ。
しかしそれは相手の女優を責める役という演技に対しての本気だ。すべてのアドリブは僕の日頃の想念から生まれるものだが、より迫力を出すための意図的な創作であって、だからカットがかかれば即止めるし、どんな個人感情が芽生えていたとしても、カメラの前以外でそれは出さない。
だが、たまに、極々稀ではあるが、演技を忘れることがある。頭の中で描いた構想図を棄てて、目の前のひとりの女に対して、感情のままに爆発することがある。カメラ前を半分無視し、半分悪用して、己のハケ口にしてしまうことがある。
この現場のように、女優がトンチンカンな時だ。あまりにデタラメな対応しか返ってこない場合だ。
例えば、レイプなら激しく抵抗するのは構わない。多少の痛みはこっちだって覚悟のうえ。
だが、あくまでAVなのだから最終的にはハメさせてくれなければ収拾がつかない。撮影が終わらない。だのに延々全力入れっぱなしの女がいる。腿を開こうとする度に思いっきり跳ね返してこようとする強情女がいる。いつまでたっても、お互いヘトヘトなのに、絡ませようとしない本番女優がいる。
「だって抵抗してって言ったから・・・・」
逆にSM物でひたすら「痛い、痛い」を連発する女もいる。わざとらしいくらい泣きわめくワンパターン女がいる。そんなに痛いの?
「だって痛がらなきゃいけないんでしょ、SMだから・・」
他にもレイプなのに亀のように丸まったまんま呆れ返るほど動かないストーン女。
武器を持たせたら手加減なしで振り回すノールール女。
流れ的に強引なフェラが必要なのに、かたくなに口を開けないダンマリ女。
撮影とわかっていてどうしてこんな元も子もないことをいつまでも続けるのか。
一言監督に確認すればいいことを、なぜ勝手に判断して好き放題にやってしまうのか。
本当に腹が立つ。撮影をぶち壊されたみたいで滅茶苦茶頭にくる。仕事を馬鹿にされたようで、絶対に許せなくなる。

この子の場合は別にバカではない。状況を把握出来ていないわけでも、自分勝手な判断にしがみついているわけでもない。
むしろ頑張ってる、いい子だ。
ただ、あまりにカンが悪過ぎた。センスもなくて、不器用過ぎて、こういうプレイにどうしょうもなく向いていなかった。
だのに僕は許せなかった。同情すべきなくらいの可哀想な子なのに、断固優しくできなかった。頑張りを認めず、結果のひどさだけで容赦なく断罪した。
フェラチオ自体はうまかったのだ。ねちっこくてなかなかのエロいテクだったのだ。予想よりも早いくらいで射精出来たのだ。
それでも僕は彼女を労わなかった。大丈夫?としか言わず、謝りも褒めもしなかった。
むしろ、こういうの苦手?と、暗に彼女の出来の悪さをしつこく糾弾した。
彼女はまたニコニコしているばかりだった。もちろん苦笑いと、僕をやんわり避けようとする態度に微妙に変化していたものの、基本的なおとなしいイイ子ぶりは変わらなかった。
僕はそれに乗っかって、なおもなじり続けた。からかうかのように、実は巧みにもう放免されたはずの女優を罰し続けた。
彼女も薄々感じ取っていただろう。
それなのに僕はやめなかった。確信犯的に彼女をネチネチ追い回した。
彼女が憎くて仕方なかったからだ。どうあっても彼女を受け入れてやる気持ちになれなかったからだ。

なんという卑小さだろうか。腐り切った根性だろうか。
気に入らない、ムカついた、というだけでの完全否定。それからの執拗な悪意のみのイヤらしい加虐。
どうしてこうなんだ?
自分でもよくわからない。
大学での部活時代、プロとしてのインスト時代。
やっぱりこういうことがあった。
トロい生徒や後輩は必ずいる。それをしつこくいじめて何になる?しごいたり、うるさく言ったりすればするほど、お互い嫌な気持ちになるだけなのに。吐きそうなくらい、気が滅入ってきて、どこまでも落ち込んでいくだけなのに。

僕のサディズムはあくまで女性の被虐美を追求する愛の形だ。
するとこの現場のような憤りや憎悪は僕にとって何の幸福もない。どこにも快感や充実はない。
あるのは忌まわしい想いだけ。汚らしい嫌悪感と憎しみの異臭と、そしてたまらなく唾棄すべき自己否定の狂乱が頭の奥で逆巻くだけ。
なんでこんな風に自分をしてしまうのか。おぞましいほど人を虐待してしまうのか。何もかもを、蹂躙して、汚辱にまみれさせてしまうのか。

ごめんね。
と、僕は言えない。あの子にも、別の現場の子にも、今まで公私混同の扱いをしたAV女優達にも。
いや、何人かの生徒さん、辞めていった後輩達、僕みたいな奴を先生とも先輩とも呼んでくれた人々にさえ・・・・。
僕が今だに許していないからだ。どんなに月日が経っても、それから何度か会っても、僕より不幸な境遇になったと人から聞いても。
やっぱり僕は、自分の受けた傷を、屈辱を、怒りを憎しみを、棄て去れないのだ。
今までずっと苦しんでばかりきたから。何ひとつ幸せなことなどなかったから。とことん、ひとりでしかなかったから。いつまでたっても何も変わってくれないから。

僕はそんなに人を憎みたいらしい。誰でもいいから、殺してやりたいほど恨み抜いてやりたいらしい。
彼女達はその引き金をたまたま不運にも引いてしまっただけなのだ。
誰にも罪はない。
悪いのは・・・・・いや、嘘をつけ!
憎んでるくせに。
自分以外のすべての人間を、心の底から呪っているくせに。
生きてていいのか。どうしてこんな奴が、自由でいていいのか。
こんなヤツ・・・僕はそいつが憎い。呪い殺してやりたいほど、永遠に自分が、憎くてたまらない。



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