AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 天然の性春に身を任せた君・・・古林クン

<<   作成日時 : 2005/09/04 20:38   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

ふと君を思い出した。本来ならタイトルは「天然の青春に〜」とすべきだろう。僕は青春などという言葉には鳥肌が立つ。申し訳ない。でも君のセイシュンはやはり「性春」だったのじゃないか。それで充分じゃないのか。勘弁してほしい。飲尿息子クンよ、どうか。

初めて会ったのがもう17年前。「ジーザス栗と栗鼠スーパースター2 覇牝手華梨」。記念すべき僕のV&Rプランニング初出演作だった。
君はすでに出っ歯の青年だった。ひょろひょろして、おとなしかった。すでにV&Rマニアの間では大人気だった飲尿オジさんと一緒だった。並んで女優のオシッコを飲んだ。当然ついた芸名は、ズバリ「飲尿息子」。

いつ頃から親しく口をきくようになっただろう。君は元々人なつっこかった。所謂、素人男優にありがちな終始オドオドしたところも、妙に傲慢ぶったところもなかった。
ごく自然に人と接することの出来る温厚な性格だった。いかにもオタクっぽい外見を除けば立派な好青年だった。
いや、君はオタクじゃなかった。よく働く優秀な技能者だった。

「糞尿家族ロビンソン」(90)。君はすでにスタッフも兼ねていた。白いコック姿でウンコハンバーグを慣れた手付きで料理していた。そのはず、君はコックの経験者だった。自衛隊にもいた。徹夜続きの過酷な現場でも、疲れた様子を一度も見せなかった。細い体で体力は人並み以上あった。

覚えているだろうか。
どういう成りゆきだったか、カメラの前で女優に放尿させ、グラスに溜めた。多分一個だとあふれそうになったのだろう、グラスふたつに分けた。ひとつは君。もうひとつが僕。
勢いとは恐ろしい。一瞬躊躇したことは記憶している。それでも役者の悲しいサガ?
カンパーイ!
自分から言ってしまった。君とグラスを合わせてしまった。飲むしかない。飲んじまった。むせるもなにも、その不気味な濃さに苦笑いしながら、ウェッとその現実にたまげた。吐くよりもともかく胃にすっかり流し込んで、早いとこ消してしまいたかった。
もちろん吐き出すなんてとんでもない。君にとってこれは命だったろう。V&Rにとっても、マニアと呼ばれる寂しきファンにとっても、僕がすでに人生を預けていたAV社会にとっても。
最初で最後の飲尿体験。

その後も君は数々の糞尿グルメを仕上げた。自分が飲むより、そちらが本職みたいになった。カメラの外側では、いつの間にかカメラマンになっていた。まだ重たいベーカム時代、「ブラックジーザス」等の24時間ノンストップ撮影でも君は不動心だった。決して目立たず、でもバテる素振りも見せず、現場をしっかり支えていた。

94年。最も頻繁に会った年。
君は「糞尿家族ロビンソン3」で神父に扮した。なぜか仏前の葬儀場に現れ、坊さんとお経VSお祈り、のバトルを演じた。そのシーンはどういう偶然か、フィルム撮り。色付きのサイレント映画仕立て。君の熱唱はまったく残っていない。おかしい、というより、今DVDで見直すと、妙に物悲しい。
二週間後、珍しくV&R社内での撮影。前日の電話という急な仕事に君はV&Rの社員として参加していた。新潟での撮影から戻ったばかりというスタッフお疲れのムードのなか、君はなんと「別荘」の話をしていた。
クリスマスには小さいけどケーキも出るんですよ。お正月は、ちゃんとおせちだったし・・・。

君はよくオジさんと話していた。飲尿の穴場たる公衆便所はどこそこで、とか。
おいおいヤバクないのか、と思ったものだが、それよりあんな暗くて異臭まみれの溜まり場で、よくぞ耐え忍べるものだ、とそのマニア魂に感心していた。
でもやっぱり、世間様は許してくれなかったのか。
記憶違いだったかもしれない。その前に、君が下着を盗んでパクられ、V&Rをクビになったと耳にしていた。それからも君は懲りずにマニア道を邁進したわけだ。結果、とうとうの御務め御苦労さん。それも年末年始にかけてとは・・・。
しかしヨセ場を回想する君には微塵のすさみも、歪みもなかった。やはり自然体。まるでちょっとシゴかれた夏合宿を振り返る学生のような、清々しい若者のすずみ風。

その後、二度一緒だった。「ブラックジーザススーパースター総集編」(インタビューのみ)、「ジーザス栗と栗鼠スーパースタースペシャル 藤田リナ」(ナゼかメチャクチャ売れたらしい)。
いずれも君はスタッフだった。文句なく映像のプロとして活躍していた。そして言葉を交わした記憶がさっぱり抜け落ちてしまっていた。悪いけど忘れていたのだ。V&Rに行けば君はいる。それが当たり前になっていたのだ。ずっとずっとまた会える、とすっかり忘れこけていたのだ。

95年2月。君は死んだ。オートバイの事故であっけなく逝った。

その二週間後、君のための撮影があった。
「天までとどけ 蒼奴夢の宴 愛と涙と元祖飲尿の父兄参観」
君は遺影になっていた。白黒のなんともトボケた顔つきをしていた。
飲尿オジさんが、献杯の音頭をとった。宴会シーンが一瞬厳粛になった。
けれどもじきに狂乱の宴になった。酒とゲロとオシッコが座敷を満たした。誰彼かまわずキスし合っていた。ハメたい奴はハメていた。ヨガりだしたら、止まる女はいなかった。むしゃぶりついて悪酔い男は離れなくなっていた。
そんな中、君の遺影にみんなで放尿した。なにか複雑な気分でオシッコをかけまくっていた。
なるほどこんな経験は誰にもないだろう。だからみんな嫌も応も無く、ただ生理現象に任せてシャーシャーやっていた。出したくなったから自然に出した。君がそれを飲むのが自然だったから、君の動かなくなった顔にスッキリするまでかけた。誰ひとり、とんでもないことをしているなんて、考えてもいなかった。
まさに、天まで届け。好きなだけ、飲んでくれ。
君の表情はなにも変わらなかったけど、僕等は幸福な気分で、生暖かく、君を送れた。

あとから考えれば、よくカットされなかったものだ。商品として世に出回ったものだ。
死者への冒涜。そう思われるのが、仕方のない自然だったろう。
でも君は消されなかった。世間一般の自然よりも、君の自然が、君ならではの天然が、とうとう勝ったのだ。君の青春が性春が、人知れず世間に認めさせたのだ。
君は己の天然に人生を任せた。
女の子の小便を飲み、借金し、下着や制服を盗み、オナワになって前科をこしらえた。
あのまま順調にいっていれば異色のAV監督になれたかもしれないのに、仕事帰りにアッサリ死んだ。トレードマークの出っ歯だけはちっとも傷つけることもなく、お母さんを泣かせて、あれよあれよと骨になった。
「息子は、V&Rさんのとこへ通ってる頃が、一番楽しそうでした・・・」

君の短い命を、君を知らない人々は笑うだろう。哀れな男、と棄て去るだろう。
君は某国営放送のドキュメント番組で取り上げられた。インタビュアーの作家は、やはり君を不幸な病人扱いにして、番組をまとめた。

君が病人なら、今のこの病み果てた国に湧きい出る我々こそ、おぞましい寄生虫の群れだ。好きなことは何一つ出来ないまま、天然を蔑むだけの、卑怯者の宴。
君は誰に否定されようと己の好きなもの、それを求める自分の感性を信じた。自分だけの天然に身を捧げた。
そして死してなお、己の飲尿という哲学を一本のAVに刻み込んだ。
飲尿息子クン、いや、古林クン。
君は生き抜いたんだ。誰も手の届かない送り風で、ユラリユラリと、青春を、性春を、滑りきって、行ってしまったんだ。

古チャン。
そう皆から呼ばれていた君のセイシュンに、もう一度カンパイ。
ごめん。
またウェッときそうだけど、君の愛した聖なる小水でもって、もう一回、献杯・・・。






ジーザス栗と栗鼠スーパースタースペシャル 覇牝手華梨 吉永真弓 / V&R PRODUCE(ブイアンドアールプロデュース) [DVD]
トップ・マーシャル (メーカー:ブイアンドアールプロデュース / レーベル:V&R PRODUCE)
2015-06-12
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ジーザス栗と栗鼠スーパースタースペシャル 覇牝手華梨 吉永真弓 / V&R PRODUCE(ブイアンドアールプロデュース) [DVD] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
天然の性春に身を任せた君・・・古林クン AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる