AV落人辻丸の言霊〜殉教録〜

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zoom RSS 生き損ないの怨歌

<<   作成日時 : 2005/07/27 21:57   >>

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今日も立たなかった。駅まで遠い。
立たない男優で17年も生きて来た。なにを今さら。と、開き直れないから、こんなに長く続けてこれたのかもしれない。AV男優になるには?あるベテランの至言。
「続けること」

女優は22、3才か。長身で派手な顔立ち。痴女の似合うタイプ。50本近くこなして、元々物怖じしない性格?堂々と着替える、チョコを摘む、セリフをテキパキ覚え、スタートがかかると同時にスーツ姿で目の前のイチモツをパクリ。男の顔をろくに見てもいない。目線は肉棒とレンズ。次々と喰わえる。3人目で口内発射。ネバつく白濁をじっくり指と舌で弄ぶ。唇の周り中に塗りたくり、口中で咀嚼し、ドロリと汚れた舌をカメラにかざし、腐りかけたようなヨダレを垂らす。ヒールもスカートもはいたまま。

楽しそうで元気そうで誰にも文句を言われそうにない仕事ぶり。
僕の出番が来た。ソファーに座るブリーフ一枚の僕にしなだれかかる濃い化粧の女。僕の乳首を摘み唾を垂らす。パープルのランジェリーをずらすと、Cカップのバストはナチュラル。激しく揉みしだかれるのが好きらしい。黒いストッキング越しに足の指をしゃぶる。余った足先が僕の黒いふくらみをいじくりまわす。黒々と茂った逆三角形の剛毛。クリトリスを剥かれてあわてる。少しのクンニに顔を歪め、吸い上げられるやムチムチした太腿を力まかせに悶えさせる。豊かに広がった臀部。撫でるより爪を立てんばかりの荒々しい掴みの刺激を求める。分厚い肉を赤く腫らすまで揉み上げて責める。
そのうち男が二人入る。何本でもチンポを欲しがる女。ダブルフェラ。その間、僕はモニターの側でゴムをつける。すでに萎え切っている己の分身に強引に被せる。

あとはいつものパターンだ。キスといじりで半分立たせる。あわてながら、ねじこむ。押し込むように腰を動かす。体位を変えると抜ける。またねじ入れる。抜けない程度の距離を保ってピストンする。上体を起こし、女の両足を全開にする。休みながら乳房を揉む。
女に痴女らしい言葉を吐かせる。腰の押し引きを繰り返す。萎えた分身には、とっくに一切の緊張がなくなっている。
フィニッシュはだいたい2パターン。AD氏からスポイトを受け取る。これは楽。あきらめも早くつく。
だが、一度カットがかかると、そうはいかない。生き地獄が待っている。これ以上無い恥辱の極みが、口を開けて僕を呑み込む。そのみじめさは、何度経験しても筆致に尽くしがたい。

膝立ちの状態で汗だくの自虐刑を受ける。死に損ないの分身を、祈りながらののしりながら右手でしごき抜く。命綱はちっぽけなそれだけだから。頭のなかも愚劣な修羅場だ。性的興奮を導きそうな妄想をとっ変えひっ変え、安売りの映像が写真が活字が、時には他愛無い過去の記憶が、下腹部に少しでも響いてくれ、と叫びだしそうなほどに念じて念じて、それでも応えてくれないようなら、畜生!くそっ!おおーっと言葉にならない唸りが木霊になってガンガン喚き合い、怒鳴り合い、なぜだ!なんでだよ!と、断末魔の呪詛がついには泣きたくなる屈辱の呻きにくず折れ、敗残の果てを味合わされても、逃げ道のない無期懲役囚、再び絶望調の努力で疲弊しかかった役立たずの肉体に鞭を当て、はかない作り喘ぎを洩らしてみたり、その間も終始動きを止めない右の握りはもはや感覚も乏しく、枯れかけた泉が込み上げてくることをひたすら待ち続け、今日のために自慰を我慢してきた徒労の時間を、溜まっているはずなのにという憤りを、どうしてここにいるのか、俺はなにをしているのか、いつまでこんなことをしているのか、罵倒の的は見失い、カメラや監督から極力身を隠したくて、素っ裸のままひとりで蒸すような部屋の中、踊り続けるわがザマから必死で目をそらして、眼前の女優の薄ぼんやりした顔、なにも通じなくなった野ざらしの遠い女体、あとは、あとは、ああまだか、まだかよ、どうしてだよ!右手以外固められた最低の家畜が、いつまでやってやがる、呆れ返るほどやってやがる、誰も笑わないけど、どうしょうもない滑稽のどん底、馬鹿馬鹿しささえない下等な喜劇、虫ケラ、まさに落ちぶれ、なれの果て・・・・なにの?人間の?俺の?。

逃げるようにスタジオを出る。ギャラはもらう。一言くらい言い訳を残す。女優は間違いなく笑顔で送ってくれる。カメラマンは大体無表情。監督は・・・どの顔も同じに見えてしまう。使えねえな、という当然の顔に僕自身で塗りつぶしてしまう。
電車の中、人の流れ、歩き慣れた帰路、まだ耳のなかでわめいている。
畜生、くそっ、おおーっ、なぜだ、なんでだよ、まだかよ、どうしてだよ・・・。
俺はなにをしてるんだ、いつまでこんなことしてるんだ、呆れ返るほど、いつまで・・・俺って奴は・・・・。

立ち損ないは、イキ損ない、誰のせいでもない生き損ない・・・・。

その頃には暗い部屋に辿り着く。追い立てられるように、また逃げ込むように、寝床にもぐる。考えない。一番考えたいことは、明日にまわす。もうわかっているから。自分がどういうシチュエーションなら立つか、すんなりイケるか。自分を欲情させてくれる世界はどんなか、つまり僕はどうでなくては生きられない人間か・・・・。

その本性に絶望し、自己否定にすさみきっているから、僕は眠る、尻尾を巻いて、また次の現場へ這っていくために、泥まみれの眠りだけが、いつだってかろうじての味方、他人は知らない、17年の、僕ののたうち・・・・。










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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
「うつ」のカテゴリーからここに到達しました。

何か気の利いた事を書きたいと思っているのですが

ここまで読んで泣いています。
しかし、絶望ではありません。
何故か悲しみの中に道も見えています。

有り難うございました。
F
2006/09/14 23:09

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